こちらで紹介しているプログラムは、愛媛大学医学部付属病院とアビリティーセンター株式会社が提携した上で提供しているもので、看護師を退職された有資格者に向けた復職支援です。
現在の看護師不足を解消するためには、看護師の資格を持っていながら現場を離れている方々を再就職させることが非常に有益。
毎年、新しく看護師になる人数はだいたい決まっていますし、少子化が進むこれからの時代に減少することはあっても急に増えるということは考えられません。
それならば、すでに看護師になったものの出産・育児などで現場を離れている元看護師の皆さんに復帰して頂くのがもっとも合理的な選択です。
愛媛の、ひいては四国地方の看護師を確保するために、愛媛大学病院と民間の人材派遣会社が協力して元看護師の復帰を支援しているというわけです。
アビリティーセンター株式会社というのは、四国地方の人材派遣&転職支援を行っている会社です。
特に医療・看護師が専門というわけではありませんが、人材会社としては長い歴史を持っており、四国では名の知れた企業。四国派遣ネット・四国転職ネットといった四国専門のサイトを多数運営しています。
単純な派遣・転職はもちろん、業務委託や請負、さらには紹介予定派遣といった人材紹介のあらゆるサービスに対応しており、四国で700社以上の企業と関わりを持っているのだとか。四国限定で展開しているのが功を奏し、地元の企業に強いパイプを持っています。
そのアビリティーセンターが、実習先の病院である愛媛大学病院の看護部と連携し、復職支援プログラムの提供を開始したわけです。
まだ定期開催されているわけではなく、アビリティーセンターと愛媛大学病院が模索しながらプログラムの始動に成功したという段階です。
1回目は8人の元看護師が参加し、スムーズな復職を目指すための実習プログラムが行われました。
愛媛大学病院の看護部が作成した200ページ以上ものテキストで座学が行われ、実際の機器を使用した実習も実施。血糖値測定器・血圧計などを使って、徐々に看護師としてのスキルを取り戻していくという内容です。
3日目以降は患者さんを相手に実務をこなし、ブランクのある方々が急速に看護師としてのカンを取り戻していったそうです。
アビリティーセンターとしては、今後NPO法人を設立して就業支援・資格取得のサポートを行い、看護師不足を解決していくためのプログラムを充実させていきたい考え。ただ、今回の復職支援プログラムがこれから継続されていくかどうかは未定となっています。