愛媛の看護師不足解消プロジェクト!

こちらでは、愛媛県の看護師不足を解消するために行われているプロジェクトについてご紹介します。

看護師不足の愛媛県!その現状とは

愛媛の看護師不足問題現在、日本全国で看護師不足が叫ばれていることは皆さんもご存じでしょう。

しかし、愛媛県では特に逼迫していることを知っているでしょうか?

2008年の段階では2万人もの看護師が愛媛県内で働いていたのですが、徐々にその数は減少。このままのペースで看護師・保健師が減り続けると、2015年には176人もの看護師が不足してしまうのです。

そもそもの根本原因は、2006年の診療報酬改定。

この時、看護師の配置基準が病床に対して7:1であれば病院の収入が増えるようになりました。そのために看護師の需要が急伸し、結果的に看護師不足が目立つようになってしまったのです。

実際、330~550人くらいだった看護師求人数は2006年に692人を記録。

この調子では、看護師不足によって愛媛県の医療が危機的状況を迎えるのは明らかです。

さまざまな取り組み~看護師不足を解消するために

愛媛看護研修センターもちろん、この看護師不足を解決するための対策が取られていないわけではありません。

看護師経験がありながら仕事を離れている方や新卒の看護学生を対象とした看護職の合同説明会なども開かれています。

実際、松山市の愛媛看護研修センターで2000人以上を対象として病院の就職説明会が行われ、盛況となったこともありました。

しかし、看護師を辞めていく方も少なからずおり、そういった努力も虚しく看護師は減り続けているのが現状です。

看護師の離職率は全国平均で9%程度ですが、愛媛県では10.6%。

元看護師の再就職を勧めていくことや、離職率を低下させることが当面の課題といえます。

課題は元看護師の復帰!

ここまでに挙げた問題を解消するために一番大切なのは、元看護師の復帰です。

いくら看護師不足を解消したいと息巻いたところで、新卒看護師を急に増やすのは不可能。若い世代の人数には限りがありますし、看護学部・看護学校のキャパシティだって限りがあります。

それよりも、結婚などを機に仕事を離れてしまった看護師さん(潜在看護師)が復帰しやすい環境を整えるほうが早いはず。

出産・育児から何年かが過ぎ、子どもが学童保育などに預けられるようになれば、パートタイムなどの短時間就労から仕事に戻っていくことは充分に可能です。

当然、ブランクによるスキル低下が懸念されますが、そのブランクを埋められるだけの研修を施せば、1から看護師を養成するよりはずっと効率良く人材確保できるでしょう。

実際、潜在看護師を職場復帰させるためのプロジェクトが全国的に行われるようになりつつあり、愛媛県でも多くの試みが行われているのです。

もし、職場復帰を視野に入れている看護師さんがいらっしゃれば、是非とも復職を実現して頂きたいと思います。