食材による害をなくす愛媛の試み

ここでは安全に口にすることができる食材確保への取り組みについて詳しくご紹介します。

食材の安全性を確保!愛媛県のリスク管理

愛媛県は松山市・厚生労働省と協力し、県民の健康を守るために食材のリスク管理を行っています。

取り組み内容については広く公開されており“食品のリスクコミュニケーション”と称してパネルディスカッションや意見交換が行われているのです。

食品のリスクコミュニケーション

もちろん、どこの自治体であっても一定の安全確保に心を砕いているでしょうが、愛媛県の取り組みには特筆するべきものがあるといえます。

これは平成15年に制定された食品安全基本法に基づくもので、県民の健康を守るための基礎ともいえる部分。愛媛県に住む者としては、こういった取り組みが現実に行われているという事実を知るだけでも何だか気持ちが楽になりますね。

せっかくですから、どういった取り込みが行われているのか、細かく見ていくことにしましょう。

看護師というのは、愛媛の健康を預かる身。こういった生活レベルの物事についても出来るだけ知識を蓄えておくことが望ましいと思いますよ。

愛媛県や厚労省の取り組みとは

特に分かりやすい例を挙げると、残留農薬に関する規制です。

これは愛媛県というより厚労省の分野なのですが、農薬規制がネガティブリストからポジティブリストへと代わりました。このポジティブリスト云々というのはあまり聞き慣れないワードだと思いますので、ご説明しましょう。

まず、旧来の規制方法であるネガティブリストというのは“この農薬が残留したらダメですよ”というリストです。要するに、その禁止リストに入っている農薬が検出されなければOKという意味合い。

対してポジティブリストというのは“ここに書かれている農薬であれば、規定されている分量までは認めますよ”というもの。特別に認められているもの以外は、基本的にすべて禁止になります。

一見すると大した違いはないように見えますが、この2つは大違い。

ネガティブリストの場合、リスト漏れしているものは自動的に認められたことになってしまうのです。逆にポジティブリストではリスト外はすべて禁止ですから、危険な農薬を排除する上ではより確実性が高いわけですね。

この方法であれば、わりと安全とされている農薬だけを“~ppmまでなら認める”という限定的な範囲だけで許可し、危険な農薬・危険かも知れない農薬は完全排除できるわけです。

食材の安全こそ県民の安全!

食材の安全性を高める取り組み以上のように、県・市などの自治体や厚労省は常に食の安全を求めて制度を整備しているのです。

他にも医薬品と食品の分類や、特定保健食品の広告方法への規制など、さまざまな取り組みが日夜行われています。

地域の健康を守る看護師としては、こういった医療以外のレベルでも健康問題に強い関心を持っていくべきでしょう。

まさに、食材の安全は県民の健康すべてに関わる重大な問題なのです。